FF11裏話/第9章 本当にファイナルファンタジー


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2002年12月以降、プレステ2を立ち上げるのもおっくうになっていた。とりあえず、レベルは十分に高いので、別鯖の知人に会おうと、キャラを作ったが、レベル上げで気分が落ち込み、遠足でレベル差を見てパニックになった。そのギルドで一番レベルが高い人でも、本鯖の自分のキャラよりレベルが低いのにもかかわらず、だ。

本鯖の方では、普段居たギルドでラテーヌで巨大羊狩り。したわけだが、他にも数パーティーと奪い合い。瞬間を待たなければならないプレッシャーから、だんだん鬱になってっきた。

次に、久しぶりに臨時でダボイに行った。中央の修道院の焼け跡で固定狩り。効率はよかったし、話も楽しかったが、ここでも鬱状態。役立ってる感はあったのに、もういい。ただそれだけ。

しかし、半年以上にわたって、臨時に参加してはレベル上げをしている悪夢にうなされた。ずっちと置いてかれる。みんな先に行くのにそれについて行くことができず、気が付くとひとりぼっちだという切ない夢をよく見た。その夢は、いつしかゲームの世界だけに限らず、リアルはもちろん、サイト運営、好きなアニメ全てに波及していった。廃人の末期的状態。確か、ジュノのル・ルデの庭にトレントのモンスターをクリスマスツリーに見立てたイベントがされた時期だと思った。それっきり。ぷっつりやるのをやめた。サイトの未更新分のマップを仕上げて、ヴァナ・ディールサーチのスクリプトを改造。それくらいしかやってない。

1月の最終土曜日、普段居たギルドのギルマスだけに、ひっそり引退宣言した。結局その程度だったなわけだ。事実11月の時点で、キャラクターがタルタルだったからやってたようなもんだった。惰性だ。

それっきりだ。あとはクレジットカードの自動引き落としを解除するだけだ。これ以来、プレステ2の電源を入れることは無くなった。今(2004年現在)になっても、プレステ2もハードディスクの中身はせいぜい、未発表のスクリーンショットぐらいしか残ってないだろう。本当にそれっきりだ。

このとき気が付いた。『 自分にとってFF11は、本当にファイナルのファンタジーだった 』と。

所詮、仮想世界における、ただの幻想にすぎなかったわけだ。あたりまえすぎる結論だ。それからの自分は、今のサイトを経営するまでの間、切ない悪夢と部屋の上から墨汁をかけられるかのごとく不安が襲いかかり、人生の裏通りを歩くことになった。後悔や未練が無いか?というと無いこともない。少なくとも、ジラード実装前にレベルを57まであげて、闇の王も倒したし、大手サイトを2つも経営していた。特にヴァナ・ディール旅先案内所は、思い入れ深い。だか、自分は、あまりにも現実をおろそかにしすぎた。それが最大の失敗である。

こうして、自分はブギーポップ浮き上がった泡のようぬはじけていった。しかし、当事者以外でそれに気が付く人はおそらくいないだろう。


Last Modified: 2005-01-18 12:06:16