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#navi(コラム)

*Prelude
最近RMTの話をよく聞く。ファイナルファンタジー11では北米でのサービス開始された時から、ラグナロクでは[[怪文書>blog/2004-11-05_がんほーの怪文書]]が公開されたあたりからよく聞くようになった。当サイトEpilogueでは、Googleの広告を載せたところ、ファイナルファンタジー11のコンテンツでRMTまがいの広告ばかり表示されたので全てamagleの広告に張り替えたいきさつがある。

とりあえず、自分が知る限りの情報(ウルティマオンライン、ファイナルファンタジー11、ラグナロクオンライン)をここにまとめたいと思う。

なお、自分は媚びるような文を書く気は毛頭無い。したがって、結論から言うとRMT禁止だろうが賛成だろうがどうでもよい。飽きたら解約して別のゲームをやるだけの話である。

*ウルティマオンラインで公認RMT?
RMTそのものは自分がウルティマオンラインをやってるとき(2001年10月~12月)からちらほら耳にしてた。しかし、こりゃ仕方がないなと思うものがシステムにあった。ウルティマオンラインでは、ゲーム上の世界に自分の家を作ることができるというのがあり、これを持つことはプレイヤーとしての一つのステイタスになっていた。

しかし、家を建てられるとは言っても限りがある土地を使うから、このシステムが導入されてからまもなくして、家を建てられる場所がなくなり、持つものと持たざるものに大きな隔たりができていた。しかも、新しく追加されたエリアでは家を建てることができない。(UOTDしか知らないけど)だから、必然的に家の中古販売を現金取引でやろうという話が出てきたというわけだ。この頃からもちろん詐欺もあったようである。

ここから先は、自分が聞いた話であって正しいかどうかはわからない。いちおう参考まで。
-アメリカのあるプレイヤーが、RMTにまつわる持ち逃げ詐欺に遭った。
-これに対しGMに相談したところ、規約で禁止されてるためサポートできないと断られた。
-被害者は、このことで逆ギレし運営会社に裁判を起こした。
-どういうわけか、運営会社(オリジン)側が敗訴しRMT公認となってしまった。GMが仲介役をやることになってしまった。

というような事があったらしい。いずれにせよ、UOでのRMTは禁止されてないことは事実のようなのでおおむね間違ってないと思う。しかし、この裁判の結果は思わぬ所まで波及していることは間違いないだろう。この当時のRMTというのは、今のように会社がらみというものはなく、どこでもあるような個人サイトで取引されていた。ただ、その大半は家の売買であって、あまり武器や防具と言ったものの取引を見かけることはなかった。

*2002年の個人的な話
その後自分は12月よりファイナルファンタジー11のβテストをやるため、ウルティマオンラインから引っ越した。まぁ、当時の自分は、家を建てられたら、引000いことにしようと考えていた。結局数十回世界一周していたが、たてられそうな土地を見つけることはできなかった。後は[[FF11裏話]]に書いてある通りの事をやってたわけだが、年が変わり2002年の確か9月、ズヴァール城突撃イベントをやった頃からか、FF11板ではなくネトゲサロン板だったかでそういったスレが立っていたのを見かけた。まぁ当時の自分は、『現金取引してまで架空の世界のものを手に入れたいなんて廃人必死だな(藁』とぐらいにしか考えてなかったが、状況が変わったのは、アイテムバンクという企業がRMTの仲介役を担うとかで話題になったあたりからだ。

少なくとも、今までのRMTはブラックというイメージがあったが、そのサイトはしっかりと特商法で定められた表記をしていたし、当然ながら代表の住所氏名などの情報を載せてあるなど、一企業として堂々としていた事から急に目を向けなければならないように思えた。早い話は、RMTによって自分のやってるゲームが崩されかねないという懸念、金権主義が入ってくる、結局は、お金をだしたものの勝ちといったものなど。まぁ、RMTはよくないと言う人なら誰でも考えるものだと思う。当時の自分は『こんなものが、徘徊するようになったらゲームは終わりだ』とまで書いていた。

*今のRMT
さて、今の特にFFにおけるRMTは、かなり深刻な問題である。
-[[FF11用語辞典:RMT中華撲滅運動]]
-[[現在FF11の全ワールドに、集団でエリアを24時間占拠する中国人プレイヤーが急増中です。>http://www.geocities.jp/oisu_ff/]]
-[[INT4でもわかるかも知れないFF11のRMT問題>http://www10.tok2.com/home/int4/]]

前回も書いたが、現金取引で生活のためにRMTをやっている主に中国系プレイヤーの横暴が問題になっているようだ。もちろん、こういったものは、運営会社にしっかりと報告しなくてはならない。しかしながら、上記3サイトに書かれている内容は、匿名掲示板を隠れ&ruby(みの){蓑};にして&ruby(ムキ){感情的};になっている部分が多い。以下[[コラム/矛盾だらけのRMT警鐘サイト]]に続く。また、ラグナロクオンラインについては、問題なのはBOTで、これはRMT&ruby(うんぬん){云々};よりもむしろサーバー側の方に問題があるので割愛する。

RMTは無くなって欲しいが、いくら禁止されていてもやる人はやるのだ。文句や啓蒙活動を行う前に、まず現実を直視してほしい。不満しか言わない向上心の無い者は去れ。

*実際に起こってる事
実際FF11をプレイしていると、海外プレイヤーがレイズ((戦闘不能解除))を依頼したり、テレポ((空間移動魔法))などに、レベルの割に平然と多額のお金を引き合いに出す事がよくある。また、~払うからパワーレベリング手伝ってくれというのもよく見かける。彼らのお金の入手源はおそらくRMTだと思われる。

これまでの流れから推測すると
-初心者で軽くゲーム内でのお金が欲しい
-中級プレイヤーでどちらかでお金がなく困った
-引退するから売る

というのが大半と考えることができる。

しかし、このことを考えていると非常に奇妙な事に気がつく。もしも、常駐しているならば、レアアイテムを手に入れようとすると当然それを数倍した価格でギルを購入しなければならない。つまり、たかだか1個のアイテムに現金数万払うという図式ということになる。果たしてこれが現実的と言えるだろうか?いくら1万ギル数百円だからといって、競売所で取引されてないようなアイテムを買おうとすると、軽く1000の桁は越えてしまう。まぁ、MMORPG自体、一部を除いてさほどお金がかからない趣味としてやる人が大半である。((社会人プレイヤーからよく、お金がかからなくなったという話を聞く))そこまで、必死になる人も珍しいと思われる。

また、引退に伴いYahooオークションでキャラクターを競りに出しているのもある。時々匿名掲示板に晒されているのを目にするが、半分は自作自演だろう。辞める方は売れたらいいな程度だし、少なくとも新規プレイヤーが手を出すメリットはないだろう。自分の知らない世界を、普通のRMTサイトを通さずにわざわざ高い金を払ってまでやるとは思えないし、わからないようにやってない(キャラ名を公開したまま出品)などと詰めが甘い。これはただの廃人同士の狐と狸の化かし合いである。

*RMTによる可能性
さて、ここまで一般的に言われている事に追従してた文を書いていた。しかし、それでは、ただのコピーであってなんの生産性もない。安易に周りの言う事に流されていると必ず損をする。どのサイトでも言えることだが、生活のためとか現金のためとかそれだけしか見てない部分が多すぎる。そこで、今度は逆にRMTによる発展なども考えてみようと思う

**1,鯖間の経済システムの公平化
まず、友人とゲームをやるときにサーバーが違う場合、基本的にどちらかのサーバーにキャラを作り直さなければならない。しかし、このときにRMTを使うと鯖移動が容易に行えるということにもなる。サーバー分割で別鯖に分かれてしまった等でもいいだろう。osu-ffの見地から考えると、これは、ゲーム内のサーバー間の格差を抑えることになる。たとえば、新鯖から旧鯖に移る場合、基本的に新鯖の方がインフレ気味である。逆に、新しい気分で始めたい人は、少しでも有利に新鯖に移りたいと考えるだろう。そうなると、むしろ、普通のプレイヤーにも恩恵があると考える事ができる。もちろん、EQのように鯖移動可能なものは省く。

考えてみるとサービス開始時期の前後は省いてサーバー間の経済格差は公平とは言えないし、これはだれもが悩んでいる問題ではないだろうか?

**2,ゲーム会社間の競争と発展
オンラインゲームは、今プレイしているゲームだけではない。常に新しいオンラインゲームの開発が進んでいる。今のゲームから他に移るときに、それまでやったことがある程度無駄にならない事とも考える事ができる。つまり、為替でお金を両替する要領で他のオンラインゲームを始めることができるのだ。

これにより、そのゲームのお金の価値が現金を通じてわかるため、転じてメーカーは今までよりも厳しい目で比較されることなるだろう。つまり、本当の意味での競争が生まれる。これは、RMTをしないプレイヤー(=消費者)にとっても歓迎すべきことでもある。なぜならば、よりいっそうゲームの質を上げようとする力がメーカーに働くことになるからだ。狩り場の占拠にしてもそうだ。

:参考|[[RMT Weblog:RMT目的の組織的な狩場の占拠>http://committee.netgame-rmt.jp/weblog/archives/2005/03_29_042209.html]]

それがない業界の末路は、今で言うライブドアの日本放送買収劇なんかが良い例だろう。