Bit Torrentに見る未来

最近、海外でファイル配布にtorrentを使うパターンが多くなってきた。国内でもKnopixなんかの配布で使われている。一般的にはWinMXやwinny、shareなどと同じP2Pソフトである。最大の違いは、ファイルを配布している人(シーダー)と、ダウンロードしている人(リーチャー)がすべてわかるところである。古来からUNIXの配布に使われていたらしい。

サイトを経営する者にとって、月々の転送量や帯域は、サーバー負荷の次に気になる問題である。簡単なアプリケーションならなんとかなるが、大容量が必要となるゲームや動画などになるとそうはいかない。実際、自分は2回ほどそれでサイトをつぶしている。

そこで、出てくるのがP2Pソフトである。これまでファイルを配布する場合、サーバーにアップロードしてリンクを張るのが一般的だが、P2Pの場合、P2Pネットワークにファイルを持っているパソコン接続していれば問題ない。もちろん、パソコンを常時部分的に開放していることになるため、情報流出などのリスクは高まるが、確実に数年以内に、Windowsのアップデートにも使われるようになると考えられる。

たとえば、オンラインゲーマーだとアップデート直後にパッチサーバーにつながらないという問題に直面することはないだろうか?これは、アップデートサーバーにアクセスが集中するために起きる現象である。焦りを覚えたプレイヤーが、DoS攻撃まがいに、リロードを繰り返すため、数日にわたってアップデートはおろか、ゲームすらできない状態になることも珍しくない。むろん、ゲーム運営会社側もいくつかアップデートサーバーを外部に委託している等の対策を練っている可能性もあるが、アップデート以外の時はほぼ無用の長物と化しているサーバーに設備投資できるかどうか疑わしい。

そこで、このP2Pを使ってドミノ式にアップデートファイルを配布するようにすると、アップデート作業の一部をプレイヤー側が肩代わりすることになり、結果的にかなりのコスト削減になることは明確である。そもそも、オンラインゲーマーは、ゲームで露天などを開くために、パソコンを常時起動している事も珍しくない。接続しているだけでほとんど情報のやりとりはなく、ゲーム内通貨を稼ぐ以外は何もしていないわけだ。

ここに、ビジネスチャンスがある。じゃあ、そのオンラインゲームに接続しているネットワークの帯域をP2Pの帯域に割り当てるようにすれば、そこから他のファイル配布を行いたい会社に売り出すことも可能である。現段階で、P2Pを使ってオンラインゲームのアップデートをするソフトは無いが、これも5年以内に実用化されるだろう。

また、ゲームデザインの面から見てもメリットがある。少なくともオンラインゲームでは、武器の性能より見た目の方が重要になる傾向がある。つまり、プレイヤー側は、他人と違うデザインにしたいという願望があるわけだ。プレイヤー側がデザインする部分が多くなると、その分帯域や容量を使うわけだが、P2Pを用いることでサーバー側への負荷が減ることになる。これには、情報の整合性の管理だけで済むというメリットもある。

自分が考えているのは、次世代webとしてのオンラインゲームである。過去にもwebの世界を3D世界にしようという試みがあったが、話題になったものの、パソコンスペックが低い上、いかせん回線が弱くごく一部の人が知るものになってしまったが、P2Pを用いることで少なくとも回線の問題は、ある程度解決できる。

今後どうなるか、アイデアは尽きない。